ゼラ家で夜中の3時近くまで会合。その後さつきに送ってもらい帰宅。うとうとしながら迎えた午前4時。マイコーと釣りの約束をしていたのだけど、いっこうに来ないじゃないですか。もしかして現地集合だったのか?・・・慌ててメールしてみる。
と、「今、大瀬崎駐車場です」・・・やっちまった!
だが、これはいたしかたない。うん。間違えちゃったのだ。うん。よくある間違いだ。というか、寝れる(笑)・・・すかさず本気寝の態勢に入りつつ、断りの理由付けを考える。
再度メールがくる・・・「嘘です。表に居ます。」
マ、マジ!?…しぶしぶ外に出る。すると既にオレの車に道具を積み込み、助手席に乗り込んでいた。
膝の上にいつものバッグを抱え、薄ら笑いを浮かべてじっと座っている。月の光に怪しく光る頭がキモイ!
強引に奴を運転席に押しやり、いざ大瀬崎へ走る。
磯に着くと同時に夜明けを迎える。なんとも遠い地磯である。
東の空が白み始めると、渡船が忙しく走り回りあちこちへ釣り客を落としていく。このプライムタイムを逃すと大変キツイ。
急いでジグを結び、シモリの肩を落としていく。左後方から日が昇る。磯際にまだ光は届いていない。
ロングジャークでスローに誘う。すぐにヒレナガが釣れた。マイコーもひたすらしゃくる。
前回に比べればかなり上手くなってる。が、激流にまったく底をとれていない感じ。
逆に着底を見逃すと一瞬で地球にヒット。あっという間にオレのジグ三本もロストしたという。
なんとか無事生還した一本は「真っ二つに折れました〜。」だって(泣)
うそ〜ん!ジグくらい買って来いや!
時折、ダツがジグに絡んでくる。それを見て、マイコーが「ウオッ!シイラ!シイラ!シーラジャナイスカ〜!?」と宣う。
よほどシイラを釣りたいみたい。その興奮をなだめ、ひたすらジグることを薦めるのだが、まあ、誰しもブラインドの釣りは辛いものだ。ついに自前のヒラスズキ用ミノーを投げ始めるマイコー。それをひとつ上段から見物する。
12cmから10cm、太いのから細いのへとルアーを交換しながらダツに向かう。が、掛からない。ついにあきらめてこっちへ戻ってきた。そして一言。
「ルアーローテーションの大切さが身をもって分かりました!」
…意味不明。返す言葉がみつからない。でもいつもこんな感じなので気にしない。
後からやって来たカゴ釣りのおっちゃん。オレらのすぐ下に強引に入る。ま、温和な僕らだからそれはいいんだけど、ツルっと転けるは、頭から波被るはで危なくて見ていられない。最終的にコマセがバッカンごと波にさらわれ、さすがに釣り不能で帰る様子。こんな人初めて。オレらもホッとしたので帰るとする。
帰り道、偶然にも車窓からマグロの魚影を確認。5キロは優にありそう。「マグロやんけ〜!」アフォになる2人。
湾奥の浜、路肩に車を寄せ、道路沿いからマグロ釣り開始だ〜!
ところが、そううまくいくもんでもなく、準備中の一瞬に見失う。
「ど、どこ行った〜っ!」2人してポッパーで水面を掻き回し、探す。
そのうちに近くでボイル発生!かすかに見える魚体。特大サワラか?いや、シイラだっ!これはまさにマイコーの執念が呼び寄せた魚じゃないのか?再び2人してアフォになる。
「うぉ!あっちだあっち!」オレ、草履で走る。魚掛ける。マイコーも掛けた。「よっしゃキター!」・・・麻婆も顔負けのアドレナリン皮膚放出状態。もう大変。人間が変わる。オレ、それにビックリしてバラす。マイコー、掛けたは良いが、ガードレール越し。初めてのシイラに翻弄され、何てしゃべってるか分からない。確か「うお〜っすお〜っす」とか言っていたような。更にマイコー叫ぶ。
「アーキソン!シ、シタヌトーリイヌイットクルセース!」
はは〜ん、これはきっと「荒木さん!下に取りに行ってくだせ〜っ!」ってことかな?・・・
オレ「仕方ね〜な〜っ!」と、しぶしぶ浜へ降りようとすると、マイコー更に叫ぶ
「ウワ〜ッ!ヤ、ヤバイ!あ、嗚呼〜っ!イク〜っ!」
オレ「あれ?どすたの?」
マイコー「ウァ〜っ!やっちまった〜っ!(泣)」
意味不明な根擦れでブレイク。そして一言。
「嗚呼〜っ!荒木さんがもっと早く下に降りて取ってくれればよかったのに…」
「あ、あれ?オレ?」
「クッソ〜っ!せっかく、せっかく〜」
なんかやなムードが漂う。まるで腹話術の人形のような顔になり、魂が抜けちまったマイコーだった。
120はありそうなデコが頭にルアーをぶら下げ泳いでいく。
オレ「あれってもしや…」
マイコー「ああ、そうですよ、アレは荒木さんのルアーっす!」
あ、そうですか。ま、仕方ないですかね(笑)
と、その時再びボイル!同時にマイコーも生還!今度は鼻っから浜に降りていくらしい。マイコー走る。オレ、道路から指示「目の前!頭出てる!」マイコー掛ける「キター!やり〜!」再び人間が変わる。シイラハンターマイコーに変身。
無事にランディングしたのを見届けて下に降りていく。
「や、やりました〜!やった!遂にシイラ2ゲットです!」
あ、あれれ?さっきのはゲットなの?・・・
「いやいや、さっきのも穫れたも同然ですからね〜。あれって荒木さんが急いでくれたら・・・」
あ、ああ・・・そうですよね。。。何も言えなかった。
「ところで荒木さんまだっすか?何やってんすか!なんか出遅れてますよ〜(笑)」
あ、ああ・・・そうですよね。。。何も言えなかった。
その後、よ〜っし!オレもいっちょ穫ったるぞ〜!と意気込んでみたものの、どうやら終わっちゃったくさい。
しかも魚を捌き終わったマイコーがモジモジしだすのだ。
「ん〜・・・急がんと魚がヤバいっすよね〜。」
わかったよ、わかりますた!帰りましょう!(泣)というわけで氷を買って帰宅。
でもまあ、よかったよ。マイコーがやっと元気を取り戻しました。
リアガラスなんてへっちゃら!だそうです。
今後一押しのキャラクター「マイコー」
よろしくです!