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山松木的に言うと、「ソルト ワダー ルアー ヒッシン」…突っ込みどころ満載の釣りジャンルのひとつ。ただ、面白過ぎるのは間違いない。この楽しさをちょっと異色なかたちで表現したい。日頃そう考える。おさかなの釣り方やポイントマップ的なものは雑誌に氾濫しております。各々のスタイルなんてものはわざわざ解説しなくてもいいと思いますし、単なる釣行紀になってもつまんないだろうから。。。なんかいろいろと試行錯誤しています。一部の皆さんが釣りに行きたくなるような、プハッ!っと共感していただけるようなコンテンツ。山松木ではそんなものをアップしていきたいなぁ。。。もちろん修行いたします。がんばります。そして私はまだ、あと二回の変身を残しています。ご期待下さい。
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で、話は変わりますが吐噶喇行ってきました。いつものアレです。いやぁ、やはり素晴らしい。「最後の秘境」とは誰が言ったか。。。まさにそのとおりだと思います。
いつものように木曜日夜からおかとも宅に厄介になり、明けて金曜日の午後から鹿児島へ向け出発。同日夜23時発のフェリーとしまに乗り込みました。
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6月18日(土)早朝5時15分、としま船内。口之島入港のアナウンスで目覚める。口之島は十島の玄関口で、今も水蒸気を吐き出す火山島。口之島を出ると中之島までは一時間ほどで到着。中之島港へは島の西側から廻るが、今にもヒラスズキが飛び出してきそうなサラシが磯を洗っていた。「カスミちゃん…ムフフ」と、怪しげな笑みを浮かべる三人であった。
さてさて一年ぶりの上陸。港ではトカラの父が変わらぬ笑顔で出迎えてくれた(年々若返ってみえるのは気のせいか?)。
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「それ乗ってけ!」と用意してくれた軽バンで実家へと向った。コンテナが展開されるまでの間、母上に朝飯をごちそうになるのが恒例になっている。おまけに昼の弁当までも作ってもらって感謝感激。ほんとうにいつもありがとうございます。
そろそろかな?ってな時間に荷物を引き取りに行き、そそくさとセッティングを済ませたら今度は車で約30分ほどかけて島の東側へ向う。
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途中トカラ馬の高原を抜けてまずはトトロの磯へ降りて行くことにした。リュウキュウチクの竹林をかいくぐりながら5分も歩くと、いきなり紺碧の海が眼下に広がる。素晴らしい!の一言である。ワクワクしながら各々がキャスト。僕はカスミアジを狙ってブルチョップでサーチ。と、絵に描いたようにドバンと出る。素晴らしい!
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この場所では毎回のようにGTが現れる。仁くんは13ftのカスタムでポッピングを繰り返すし、おかとも氏はミュートスHHでペンシルを曳いてくる。潮はガンガンきいてるし、曇天のチャプチャプである。いかにも!って感じではあるが、これがどう考えても渋い。カスミちゃんもご機嫌が悪くなり、昼頃まで頑張ってはみたものの、追加無し。
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一旦撤収!再度竹林を漕いで車へ戻る。あまりの蒸し暑さにカッパを脱ぐと、足元に小さなヤマビルがくっついていた。いったいどっちが頭なのだろう?その後灯台へ移動して母上の弁当をほうばった。雨は降ったり止んだり。温帯と熱帯の境界。まさにその匂いが雨に紛れて漂っていた。
さて、午後からはその灯台下を探索。薮を漕ぎ、途中二つのゲートを通過し(牛の放牧が行われているため必ず閉める)、磯へ降りて行く。いやいや渋い。出ない。小雨混じりの天気がせめてもの救い。そんな感も出てきた。
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釣れない釣りが続く中、おかとも氏が声を発した。サメか!?(笑)
「ジュンボ〜、岩、岩〜!岩が動いてんぞ!」
ウワッ!マジだっ!熱帯水族館のようなタイドプールの中で座布団大ほどの岩がゆっくりと動いている。。。と、おもったらウミガメくんでした!
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15時過ぎ、ほんと最後の最後にどうにかこうにかカスミちゃん全員安打達成!心残りなく磯をあとにした。
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帰宅すると、晩飯は焼肉。これも恒例。「もう食え〜ん!」というほど食った。で、日が沈むと夜のソレだ。父の話によると、ここ10日ほどトビが入ってないという。堤防に着くと確かに寂しい。いつものあの気配が全く無い。新月、漆黒の静寂にキャストの音だけが響く。
21時を過ぎた頃だったか、下げ潮がきいてきたあたり。不意に風が強まる。堤防のアウトサイドを照らしてみると、疎らだがトビを確認。すかさず送り込んだ仁くんのポッパー。これに出たのが一発目。これを期に状況が少し変わり、おかとも氏にも一発目が!だが、こちらは無念のブレイク。その後、再び静寂が続き、いきなりの破裂!仁くんに「どぼ〜ん!」と。。。秒殺18kgでした。
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その後ギンガメを追加して仁くんはグランドスラム達成。雨も本降りになり、今年の夏祭りを閉幕としました。帰路、温泉へ立ち寄りましてスッキリ爽快!ほんのり鯵臭いびーるで乾杯いたしました。ん〜っ、いい夜でした。
忘れがたく、口惜しきこと多かれど、え尽くさず。