2008/06/15

パラサイト




進化の筋道というのは想像を絶するもので、そそられます。
オカモノアラガイというカタツムリに寄生するロイコクロリディウムは有名です。時期が来るとカタツムリの触角に移動し、あの気持ち悪いフラッシングで鳥を誘き寄せます。

カタツムリは鳥に食べられ、この寄生虫は次に鳥に寄生するという。さらに鳥の中で成虫になると、今度は幼虫を含んだフンがこの鳥から排泄され、そのフンをカタツムリが食べるというもの。

YouTube-Zombie snails
movie file of Leucochloridium worm

なんとせつない物語。

それにしてもこの寄生虫はどうやってカタツムリを葉上に誘導するのだろう。オカモノアラガイというカタツムリは普段物陰に隠れているのに、寄生されると葉の表に出てくるらしい。

ハラビロカマキリに寄生するハリガネムシは、宿主を水辺へ向かうよう仕向け、水の中で体外に出るという。
このメカニズムも未だ不明な点が多いが、一説によると宿主に自殺を誘発させる物質により水辺へと誘うのだと言われているが現段階ではまだ研究中の領域らしい。
ちなみに、フランスOPMグループの研究者によると 「ハリガネムシが寄生しているバッタの脳からは、寄生されていないバッタにはないタンパク質が見つかった。 そのうちいくつかは神経伝達物質の活動に関係するもので、そのほか重力走性に関係するタンパク質があった」 と報告されている。





尚、ロイコクロリディウムはカタツムリと鳥に寄生するのがメインであって通常は人間には寄生しないのだが、何故だか寄生されたケースが存在し、数件の死亡例もあるとのこと。。。

そういえば昨夜、森で出会ったカタツムリを触ってから体調がいい。
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