3週間余りで、約35億円の売電収入を失った?!——。今年5月末、大量のプランクトンが海水取水口に押し寄せた日本原子力発電(原電)の敦賀原発2号 機(福井県敦賀市、加圧水型軽水炉、出力116万キロワット)で、発電出力を40%に落として運転した結果、こんな“損害”が出ていることが分かった。原 電は「発電所稼働から37年間で、プランクトン被害は初めて。今後はクラゲとともに対策が必要」と警戒している。
長さ5センチほどの「トガリサルパ」と呼ばれる、ゼラチン状の大型プランクトン。日本海では4〜5月に、数年置きに大量発生することがあるという。
原電によると、目詰まりした2系統あるフィルター(ステンレス製、厚さ3ミリ、半径1.2メートルの扇形)を片方ずつ清掃するため5月29日午前3時 20分、出力を40%まで落とした。ところが1系統の清掃が終わって通水を再開した直後の今月2日、再び大量に押し寄せた。フィルター36枚のうち5枚が 破れ、13枚が変形。今月20日夜、ようやく出力100%に戻った。
原電は、電力を関西、中部、北陸の各電力会社に販売。売価は非公表だが、原電保有の3機の原発が発電した155億キロワット時で1551億円の売電収入 があった昨年度の決算を基に算出すると、2号機の出力を60%分落として失った売り上げは、1日約1億6000万円にもなるという。【平野光芳】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070625-00000037-mai-soci
0 件のコメント:
コメントを投稿